愛情と友情 Love&Friedship
- On 2021年6月12日
「男女の間に友情はない。」とよく言われますが、本当はどうなんでしょうか?
個人的に言えば、自分は、男女の間でも友情はあると思っています。実際に、異性であっても、友人として相手を心から尊敬し、人として大事にしたくて、その人が恋人を得て、結婚をして、子供も生まれて、それでも、その本人とは変わることなくいい友達でいるという関係の人が、自分には非常に多くいるからです。
まずは、人間が人間を人として尊重できるところから、性別に関係なく、親しい関係というものは生まれるのであって、それが友情のままで変わらず安定して続くのか、いつの間にか愛情に変わっていくかは、その二人の個人的な感覚に委ねられていると思います。だって、片方が友情のまま大事にしておきたいと思っているのに、もう片方だけが、無理に強引にその関係を愛情に変えようとしてしまうと、大きな軋轢が生まれて、友情は愛情に変わるどころか、せっかく築いた純粋な友情すらも崩壊してしまいます。お互いの感覚のズレ(というか片方の勝手な誤解)が原因です。
では、恋人だった人との関係が、恋人として別れても、友情として、形は変わっても、相手を大事に思う理想的な関係に変わることはあるでしょうか?一般的には、離婚した後の関係がいい元夫婦というのが、それに当たるかもしれませんが、そういうケースがきっと少ないことから、基本的には以下のように言われておりますね?
Friendship often ends in love, but love in friendship never.-Charles Caleb Colton
友情が恋愛に発展することは、よくあるが、恋愛が友情に変わるということは、絶対にあり得ない-チャールズ・カレブ・コルトン
けれども、絶対にない?でしょうか?そんなことはないと思います。個人的には、私には現に今も、そういう相手が存在するからです。もしかしたら、あまりにお互いに、精神的・経済的(人によっては直接的表現ですが肉体的に?)依存度が高いと、絆が切れた時に、独り立ちができなくなって、相手をただただ恨むので、恋愛が友情に変えられないと思うのかもしれないです。
友情であれ、愛情であれ、その関係には波があるもので、めちゃくちゃ楽しい時期もあれば、そうでもない時期もあれば、喧嘩する時期もあるはずです。でも、そのめちゃくちゃ楽しい時期に、その関係にきちんと感謝せずに、ただお互いに依存しているだけだと、きっとその人間関係は、非常にまずいのではないでしょうか?
Time, which strengthens friendship weakens love-La Bruyere
歳月の流れによって、友情は更に強くなっていくが、愛情は弱まってしまうものである-ラ・ブリュイエール
このように言われるのは、きっと馴れ合いになるレベルが、愛情の方が友情より大きいからでしょうけど、友情であれ、愛情であれ、せっかく築いた良い関係は、互いが依存しすぎずに、お互いを尊重しつつ、更に良い方向へ、もっとレベルの高い関係に、育てていくべきものです。そう言いつつ、実際には、それは非常に難しいとは思いますが、それがちゃんと実現できた時には、絶対に、お互い人間として成長できたと思えるはずです。自分の大きな経験から、そう自信を持って言えます。
自分は、元恋人と、恋人としては、もう別れるしかない状態になった時に、勿論、大きな心の葛藤がありましたが、相手が非常に素晴らしい人物であったので、自分の人生で、多くの意味で決してこの人を失いたくないと思ったんですね。その時に、自分の相手への愛情が、スイッチを切り替えたように、綺麗に友情に変えられたのです。その瞬間、自分は、心が晴れ晴れとして、同時に大きな満足感というか、達成感がありましたよ。少なくとも、自分はそうでした。