夏休み SummerVacation
- On 2017年8月12日
私が小学生だった頃、夏休みには「夏休みの友」という薄めの冊子が配布されていました。1ページごとにその日の課題がある夏休みの宿題帳です。都道府県によって、その呼び名が違ったり、同じ県でも学校ごとに採用するかどうか決められたりしていたようです。私には、大変なつかしい思い出の一冊です。
今はドリルみたいな復習課題が学校ごとに個別に出され、地域ごとの画一的な「夏休みの友」などはなくなってしまったようです。それに、最近は中学受験も多いので、もっとレベルの高い問題に取り組む為に、学校の基本的宿題レベルは片手間に、悲しいかな夏の遊びもそこそこに、難しい入試用塾へ通う子供もいるのでしょう。
さて、私の子供時代に話をもどしましょう。その「夏休みの友」をどのように片付けるかで、子供の個性が色々現れたものです。夏をなるべく遊びたいという子供たちは、最初の数週間で、国語や算数や社会など空欄を埋めたらいいようなページをほぼ全部仕上げて、自由研究や図画工作的なものは、ぎりぎりまで放置しておくわけです。で、真っ黒に日焼けした後、8月30日や31日になってから、急にそれを思い出して、親に叱られつつ、読書感想文なんか書くのです。が、かなりの確率で、大嘘感想文だったりします。実は読んでもないのに(苦笑?)どこかであらすじを見つけてきて、適当に感想を書いたりする子も沢山いたのですから。そうかと思えばまじめに日付通りにコツコツ宿題をやる子もいました。さらには、自由研究だけでなく、おおいにあっさりと毎日の課題も夏の終わりまでやらずに、追い込みで友達の答えを、徹夜で必死に写す子もいたものです。
そうそう、毎日の天気を記入する欄もあったのですが、ネットもない時代です。付け忘れた天気を友達同士で教えあったり、ゴミ置き場の新聞をめくりなおしたり、ついには気象庁や新聞社の読者相談室に電話して調べて、そのデーターを仲間に流したりしてくれる子もいました。
私はと言えば、夏は大いに遊ぶ派でしたから、早々に殆どのページを片付けましたが、とにかく自由研究や図画工作が非常に好きでしたので、ワクワクしながら、それも同様に遊ぶような気持ちで、研究やら作品制作やらを熱心にやっていました。なかなか素晴らしい?ものが完成し、都道府県主催の展覧会に出させていただくと、金賞やらもたびたび頂いたりしたものです。振り返れば、この頃から自分は、創るのが大好き、アートが好きという人間だったんですね。
子供時代の夏休みの思い出は、太陽を思いっきり浴びたあの日のままに、生き生きと私の心に残っています。あなたはどうですか?
The memories of my summer childhood vacation live vividly within and will remain forever.