創造力:Creativity
- On 2017年7月15日
有名なデザイナーさんの友人がいます。彼は、とにかくあらゆる範疇のデザインを次々に世に出していく驚愕の人物です。一度事務所にお訪ねした時、お聞きしたことがあります。「Hさんは、創造力が枯渇するなどということはないのですか?」と。すると、「アイデアが出なくなるなんてことは、僕にはありえませんよ。」と笑顔の即答でした。素晴らしい!そして、おまけに、「君に会ってこうして話していることも、皆、僕のアイデアの引き出しに入っていくんですよ。で、なんかのチャンスに、あっ!あれっ!ってちゃんと出てくることが沢山あるんですよ。」とも付け加えてくださいました。嬉しいです!
しかし、もしかしたら、どの人も本当はそうなのではないでしょうか?創造力が枯渇するというのは、アイデアを出すのに、自分の能力に勝手にこれ以上は無理という枠をはめ込んでしまっているだけであって、その枠を思い切って外すことさえ出来たら、誰でも、子供のように、湯水のように創造力を発揮できるのではないでしょうか?
随分昔になりますが、K社の一般公募で、猫のイラストを募集していました。何の気負いもなく、むしろ面白がって、想像の世界のカラフルな猫の絵を描いて応募したら、結構なレベルまで作品を評価していただけました。更に、「一度本社に来ませんか?」と直接お声をかけていただきました。その時に、選考員のお一人と1時間くらいお話させていただきましたが、彼曰く、凄く名の知れたイラストレーターさんに、「ねずみの絵を好きなだけ数多く描いてみてください。」と白い紙を渡すと、5匹ほど描いたところで、「あ~~、ちょっと今は、これ以上描けないみたいです。」という状況になったそうです。え~っ?そうなの?自分はそういうのはないけどなあと私は思いましたので、「自分は、きっともうやめてくれといわれるまで、いろんなタイプのねずみさんを、いろんな描き方で、どんどこ、どんどこ、面白がって描くと思います。」と申し上げました。そうすると、その方は、「そこなんですよ。プロになっちゃうと、創造力に詰まっちゃう人が、結構出てくるんですよね。」興味深い話です。きっとプロという肩書きに、逆に窮屈な枠をはめられて、「変なものは描けないぞ。」というような限界を自分で作ってしまって、本来あるはずの創造力がフリーズをしてしまっているのだろうか?と思います。
何でも吸収して、何でも面白い。そういう子供の頃の感覚に戻っていけば、アイデアに詰まるということもなく、こうやってみよう、ああやってみようと、創造力はむしろ更に磨かれていくのかもしれませんね。
You can’t use up creativity. The more you use, the more you have.(Maya Angelou)
Don’t place any limit of creativity on yourself!
お知らせ:次回から、ブログの更新は基本隔週にします。
Notice: I will update my blog every other week basically from next time.