阿吽の呼吸やら玉虫色の合意やら
- On 2017年5月6日
日本人特有の「阿吽の呼吸」なぞ、異文化人たちが集まる国際的な会議では通用しませんから~~~と、そういう世界で厳しい交渉をやってきたプロがある講演で話しておりました。国際社会では、勿論、日本人の好む「玉虫色の合意」なんかないのです。ちゃんと結論はクリアにして、文章に起こしてこその結論であり、そうでなければ結論とすら言えないのです。
ですから、「阿吽の呼吸」を英語で言うと~~とあちこちのネットで調べても、あまり国際社会ではやらないことなので、これという単語がなくて、英語自慢の皆様も実に工夫して訳しているのだなあと分かりました。be attuned to~が一番いいというご意見もあれば, chemistry, telepathy などという単語を当てる方法や、understand each other without words と状況説明文にしているのもありました。「玉虫色の合意」の「玉虫色」も、虹色で綺麗だなあとかいってる場合ではないわけで、どうとでも取れるという曖昧なという意味ですよね。従ってiridescent color(rainbow colorではないのですって!)とかそのまま色を英訳しても意味はないのであって、ambiguous, ambivalent, equivocatingとかを当てた方がいいことになります。
日本人だけで集まるときは、ほんわかやんわかと、あってないような合意が良しとされたりもしています。これは日本人が責任の所在をはっきさせないことで、相手との議論を避け、人間関係をギクシャクさせないためにと、長い長い歴史上の習慣から生まれた知恵なのだそうです。(参考)でも最近はそうばかりもいかないですね。政治家の取るべき立場も、誰がどうしたがしっかり分かっていないと筋が通らない社会になってきましたね。阿吽の呼吸や玉虫色の合意は、夫婦や恋人などの言い争いでは、時にいい感じに暖かい?効力を発揮できるのかもしれないですけれどね。
Understanding without words or ambiguous agreement may work well only in the matters between men and women.